●中川無線電機(株)からナカヌキヤの一部の営業譲渡を受けましたが、新設された株式会社ナカヌキヤへの取り組み、またその事業シナジーについてお聞かせください。
中川無線電機(株)よりナカヌキヤ8店舗の営業権を6億3,500万円で譲り受け、7月1日より、エスケイジャパン100%出資子会社(株)ナカヌキヤによるナカヌキヤ店舗運営を開始しました。(注:旧中川無線電機(株)は大証2部に上場しており、8月から社名変更でシグマ・ゲインとなりました。)

そもそも、ナカヌキヤは家電専門店として事業を展開しておりましたが、競争の激化により、経営難となっておりました。今後は、白物家電を徐々に減らし、家電はDVDやデジタルカメラといった持ち帰りできるものを中心に取り扱う予定です。
さらに、ナカヌキヤ店舗内にゲームスペースを設置したり、当社グループの商品を積極的に導入することで、ナカヌキヤの取扱商品の拡大と効率的な仕入れを行い、シナジーを出していくつもりです。
ナカヌキヤがグループに加わったことにより、キャラクター業界におけるSPA(製造小売)が可能となりました。つまり、川上でケー・ディー・システムが商品を開発し、川中で当社やサンエスが問屋業とメーカーを行い、そして川下でナカヌキヤが小売業を行うといった具合に、製造から小売までを一貫して行うことが出来るので、非常に大きなシナジーを生み出せると期待しております。
7月からナカヌキヤを一発盛り上げなければいけないということで、最近は非常に忙しくあります。今までM&Aで失敗してきた経緯もあり、今度こそは失敗できないので、社員には嫌なことをたくさん言って渇を入れています。
●一時期渋谷にナカヌキヤがありましたよね?
そうですね。大赤字でしたが、あれは目立って有名でした(笑)。テナント料が月3000万円だったのですが、ナカヌキヤの一発宣伝効果を狙いました。あのナカヌキヤはどこへ行ったんだ?と有名です。渋谷はかっこいいですけれども、競争が激しくて、業績は厳しかったですね。
●社員のお話に戻りますが、年齢層はおいくつ位なのですか?
平均28歳くらいだったのですが、ナカヌキヤがグループになってから、2,3歳上がりました。180人が平均28歳でしたが、ナカヌキヤの中堅の方が60人ほど入ってきたので、31歳位になったと思います。また、ナカヌキヤに関しては基本的に解雇はしませんでした。解雇する暇がなかったですね(笑)。
●合併による社内的な影響というのはなかったのですか?
比較的良かったことは、20店舗近くあったナカヌキヤが、次々に撤退となり、大赤字でリストラせざるを得ない状況が続いていたので、給料もかなり低く収まっていたことです。当社は決して給料は高くありませんでしたが、当社の社員の方がナカヌキヤの中堅の人間よりも給与が平均的に良かったです。もしこれが、当社の社員の方が給料が低いということであれば、不満の声もあがっていたでしょうが、特に大きな影響というものはありませんでした。
●黒転の予定は?
基本的に損益分岐点ぎりぎりか、黒字の店舗だけを引き受けたので今期もナカヌキヤは黒字の予定です。ただ、社員もリストラ、リストラで給料がだいぶ下がってきているので、頑張った分だけインセンティブを与えてあげなければと思っています。
●ナカヌキヤの今後の展開についてお聞かせください。

今後もナカヌキヤを出店していく予定です。川下が入ることにより、マーケティング手法も大きく変わるので、売上高も飛躍的に拡大すると思われます。
また、中川無線自体が大阪基盤の会社なので、もの凄く良い場所を持っていました。売上も1年間で千里中央が20億7千万円、大阪心斎橋が9億5千万円、広島7億8千万円、松山3億8千万円…となっており、今後も良い場所に出店していく予定です。
出店計画については、東京からではなく西日本から順々に出店するつもりです。今、広島、松山は利益が出ています。冷蔵庫、洗濯機、クーラーなどの大物白家電を扱わないため利益率は良く、小さいながらも利益を出しています。家電を減らすと、売上自体は減少しますが、当社で扱う商品は利益率が高いので、収益をキープできると思います。
松山は42万人都市なのですが、今後も4〜50万人前後の都市を中心に出店していくつもりです。鹿児島や長崎を含めて検討しています。競争が激しく、業績の厳しい東京に比べて、中堅都市は競争も少なく、質屋はあってもディスカウントショップはほとんど無いので、出店するには大変魅力的です。
●ナカヌキヤも改善の余地はありますか?
仕入れを強化していきます。仕入値が他の家電量販店に比べてやや高かったので、卸問屋でもある当社の強みを活かして卸値を下げていければと思っています。
そういった改善をナカヌキヤでは行っていくつもりです。目に見えて利益は出ており、8月は良い数字になったと思います。今回はこれだけ下方していますが、通期では改善しています。ナカヌキヤでの売上は今後も期待できそうです。
とはいうものの、ナカヌキヤの調子がいくら良くても、本業の業績が悪かったらいけないので、本業ももっと頑張らなければいけないと思います。
ただ、アミューズメントのヒットがなかなか出てこないのが現状です。ここ2,3年当社はプーさんに助けてもらいました。プーさんで約30%も稼いでいました。プーさんのブームが去って、ひとつの商品に頼りすぎるのは良くないと実感しました。1顧客の占める売上は最大で10%、キャラクターの売上は1キャラクター20%までとすべきだと考えております。そうしなければ、例えば、ある量販店が当社の売上の30%を占めていたら、その取引がなくなったら、一気に30%の売上ダウンになってしまいます。ですが、売上のシェアが10%であれば、業績が大きくぶれることはありません。キャラクターについても同様です。これからは少しずつ各比率を落として、あまりぶれないようにしていこうと思います。
●利益率は小売のほうが良いのですか?
今までは家電販売が中心だったので、利益率の低い体質でした。家電の販売は販管費と粗利がほぼ同じなので、収支はゼロに近いです。ですから、美容家電や携帯電話がらみの家電のような、一部の売れ筋の家電を除き、家電は縮小していった方が良いと思います。
今後、ナカヌキヤでは当社のキャラクター商品のような非家電商品を増やしていくつもりです。非家電の売上は、当社は70億円を超えており、サンエス24億円、ケー・ディー・システム5億円となっております。仕入れでシナジーを出せば、コストはかなり下がりますし、もっと収益は上げられるのではないかと思います。