●鉢嶺社長のご経歴についてお聞かせください。
早稲田大学商学部を卒業後、森ビルに入社し、3年間勤めた後、当社を設立しました。子供の頃から独立意欲が強く、3年で辞めると決めて森ビルに入社しました。森ビルを選んだ理由は「何かを変える」ということに興味があったからです。単にビルやマンションを建てることには興味はありませんでしたが、都市開発によって人の流れや街の雰囲気を変えられることに惹かれました。
●経験された都市開発事業ではなく、マーケティング事業を始められたのはなぜですか。
創業当時は資金があまりありませんでした。それでも始められるビジネスを選択せざるを得なかったというのが現実です。広告業界の必要経費は人件費のみで、それ以外は受注後に発生するので、資金がなくても大丈夫だと考えました。あとは、米国のマーケティング市場でちょうどダイレクトマーケティングがマスマーケティングを抜いた頃で、いずれ日本にもそんな時代が来るだろうと思い、ダイレクトマーケティングの分野で勝負することに決めました。
●御社が2004年に上場してから、ここまで伸びている理由についてお聞かせください。
インターネット事業で上場している会社は100社ぐらいありますが、勝ち組として残っているのは10社ぐらいではないでしょうか。その勝ち組に共通していることは、上場時にある程度の資金を調達していることと、調達した資金を人材拡充を含めた本質的な成長のために投資していることの2点だと思います。
●人材教育に関する方針や施策をお聞かせください。
「一人一人が社長」という考え方をしています。単純に言うと「一人一人が自立しよう」ということです。社長の私が偉くて、社員が私の指示で動くようなピラミッド型の組織は望ましくありません。全員が自主独立して、自分で物事を考えて自分で行動できるサークル型の組織が会社として強くて理想的だと思います。全員が自立してこの考え方で動けば、コスト管理は自分自身で行い、売上、利益を最大化するための行動を取り、業務効率を高める改善を行うでしょう。この姿が理想だと考えています。
このような組織を目指している理由としては、当社の強みがADPLANやYahoo!JAPANとの関係といったものだけでなく、競争優位性を生みだす社風や風土、そしてそれらを構成する社員であると考えているからです。社員を強化せずに、当社の次のステップはないと考えています。
●若い社員が多いようですが。
社員の平均年齢は28歳ぐらいで、今年の新入社員は約60名になります。私は今年40歳になりますが、22歳の新入社員と比較すると携帯電話の使い方や見るサイトは全く異なります。例えばmixiについても、彼らは毎日のように見て使いこなしています。自分が使いこなすことでクライアントへの提案も現実味を帯びてきます。インターネットの広告分野で大手マス広告代理会社などクライアントを豊富に抱えている会社より当社を含むネット専業広告代理会社の業績が伸びている1つの理由は社員の平均年齢にあると考えています。
●配当実施など株主還元方針についてお聞かせください。
従来は成長を重視し無配当でしたが、今期から配当を実施いたしました。今後も配当については毎年継続する方針です。また、自社株買いも含めて様々な方法で株主還元も行っていきたいと思います。
●株主、投資家への方々のメッセージをお願い致します。
今後5〜6年はインターネットの広告市場が継続して右肩上がりに伸びるため、当社の業績も比較的安定的に成長性を確保できると思います。その中で現在6〜7%の当社のマーケットシェアを10%まで拡大させる予定ですので、ぜひ中長期的な視点で当社を応援していただき、一緒になって企業価値を高めて行ければ嬉しく思います。
また、今後はさらに当社ならではのサービスをいかに生み出していけるかが重要になりますので、成長のため適切且つ積極的に投資をしていき、株主の皆様の期待に応えたいと思います。