● 2005年11月のインタビューから2年が経ちましたが、この2年間での変化についてお聞かせください。
2005年の11月ということは、株式分割も完了して中間決算発表をした直後になります。当社は、その年の12月にリスモン・マッスル・データ株式会社を設立致しました。リスモン・マッスル・データ株式会社はアナログ情報をデジタルベース化し、当社の強みでもある統計的手法による解析によって付加価値を高めるサービスを提供しております。また、UBS AG London Branch を割当先とする新株予約権も発行致しました。株式市場が低迷する前の段階で転換が終了致しましたので、今振り返ると大変効果的な資金調達だったと思っております。
● リスモン・マッスル・データ株式会社に関しましては、今期の業績にもずいぶんと貢献しているようですが、今後も成長は見込まれているのでしょうか?
リスモン・マッスル・データ株式会社は前期に実質的な営業開始から1年で、黒字になりました。国内景気も少しずつ上向きになっていくなかで、案件自体への引き合いも随分と増えてまいりました。株式会社オーリッドと共同で始めた事業ですが、現在中国で1,000人規模のオペレーターを抱えており、他社と比べても価格競争力のみならず、パフォーマンスという面においても大変優れていると思っております。また当社の顧客に対する新たな支援業務の一つとしても順調にいっております。リスモン・マッスル・データ株式会社によるBPO*事業は与信管理支援サービスに続く、第2の収益源として確実に育ちつつあると言えます。
*BPO:「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略称
● 2007年3月期の事業環境と取り組み成果、財務ハイライトについてお聞かせください。また各事業の財務状況についてお聞かせください。
前期は、収益源の多様化のための基盤構築に努めた1年でした。具体的には、(1)ASPサービスのシステムインフラ強化、(2)格付精度、データ処理能力及び新規開発力の向上、(3)年間を通じ単価の高いレギュラー会員を獲得できる営業体制の構築、(4)与信管理支援サービスに続く第2の収益源の育成、(5)新規投資・アライアンスの積極的な推進、に注力致しました。
その結果、当連結会計期間の売上高は1,364,085千円(前期比130.2%、過去最高額)、営業利益は208,195千円(同119.9%、過去最高益)、経常利益は196,388千円(同119.2%)、当期純利益は98,627千円(同91.4%)となりました。
売上高は2年前と比べ順調に伸びておりますが、利益につきましてはまだそれほどの伸びは示せておりません。その点は今後改善を図ってまいります。従いまして、今期までを今後の成長に向けた基盤作りと捉え、来期以降は、与信管理管理サービスを核としつつ、関連するASPサービスの拡充やBPO事業への取組み等、新規事業領域への積極的な展開を考えております。
● 会員数の伸びについては如何でしょうか?
会員数につきましては、前期末に比べて667会員増加し、3,584会員(前期比122.9%)となりました。特に一会員当たりのサービス利用単価が高く安定収益源となるレギュラー会員は、前期末に比べて484会員増加(過去最高の積上げ)し、1,575会員(前期比144.4%)となりました。
今期は3,500の数字に乗りましたので、来期に4,200から4,300を達成できれば、従来から申し上げていた5,000という大台にようやく手が届くところまでくることになります。やはり会員数が5,000を超えたときが、当社の一つの分岐点になり、新たな方向性を打ち出せると考えております。まずは5,000会員の獲得を目指していきたいと考えております。
● リスモンブランドの浸透状況はいかがでしょうか?
ブランドの浸透としては、帝国データバンクや東京商工リサーチに次ぐ、3番手まで上がってきたと思っております。ただ東京商工リサーチは当社の大株主でもありますので、実際には、帝国データバンクか当社のどちらかを選ぶということのほうが多いのではないでしょうか。一方、当社も東京商工リサーチの信用調書の代理店的役割も担っていることからも証明できますが、弊社の与信管理ASPサービスと信用調書を組み合わせることで、より強固な与信管理体制の構築が可能となる面もあります。共存共栄することが顧客によってもメリットが大きいと思っております。
● 将来へのステップということで改めて中期の戦略についてお聞かせ下さい。
基本はASPサービスの拡充ということにつきますが、これからはよりセキュリティが強化された環境でサービスレベルを維持していく仕組みを整えてまいります。当社では2004年1月に情報セキュリティの国内規格「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)」を取得(2007年3月にISO27001に移行)し、2006年3月には国内で3番目にITサービス・マネジメントの国際規格「ISO20000」の認証も取得致しました。こういったことには今後も積極的に行ってまいります。
数値的な目標に関しては、やはり法人会員数で5,000会員、売上高成長率30%、営業利益率3割が目標です。当然一部ハードルは高いのですが、これを達成するためには、低コスト構造の維持、つまりさきほど申し上げたASPサービスを拡充させるということになります。それを確実に行っていけば実現可能な数値だと思っております。