●2008年3月期第3四半期の財務ハイライトについてお聞かせ下さい。
売上高は77,717百万円(前年同期比86.4%増)、営業利益は2,112百万円(同322.2%増)、経常利益は2,396百万円(同191.3%増)、そして当期純利益は1,286百万円(同151.0%増)となっております。
特筆すべきことは、PC事業の中核企業であるマウスコンピューターの業績が非常に伸びているということです。我々はM&Aによって業績を伸ばしてきたと言われる事があるのですが、上場した本体の会社であるマウスコンピューターの業績が非常に伸び、対前年同期比で売上が40%増加、売上高営業利益率で3.6ポイント向上いたしました。また今までに弊社でM&Aを行ってきた会社についても利益面で大きく改善し、シナジー効果により全体で20%以上、売上利益が伸びております。
今期、総資産が大きくなっているのはユニットコムの子会社化によるものです。棚卸資産、有利子負債等がそれぞれ増加しておりますが、資産・負債のグループ最適化を目指し、経営統合当初より在庫削減などを計画的に進めておりますので、圧縮が図られていく見通しです。有利子負債残高については、若干高くなっておりますが、キャッシュフローの面から見て、それに見合う利益は確保できているので、問題はないと考えております。
●重要視している経営指標についてお聞かせ下さい。
各事業においては売上高経常利益率を一つの経営指標としております。PCメーカーのマウスコンピューター、ディストリビューションのシネックス、PC・周辺機器の小売のユニットコムなどグループ内に収益性の異なる業態が混在しておりますが、中長期的な目標としては全体で5%程度まで上げていきたいと考えております。
例えばマウスコンピューターが現在約6%前後の営業利益率ですが、1%前後というユニットコムの利益率向上を目指していくなど、各社改善していければと考えております。
●御社を取り巻くマーケット環境と、今後の課題についてお聞かせ下さい。
日本のPC市場全体でみますと、国内メーカーにおいてはWindows Vista SP1が販売され、PCメーカー各社の収益も改善してきております。海外メーカーに関しては、様々なメーカーが日本市場に参入、撤退いたしましたが、この10年の間で淘汰され、DELL、HPなどの大手企業が安定しているという印象を受けます。
PC市場全体についてお話すると、アメリカで人口3億人の中6000万台売れている一方、日本では1 億数千万人で1500万台と、アメリカを基準に考えますと非常に販売台数が少ないのが現状です。しかしながら今後日本のパソコンのマーケット自体が大きく伸びるとは、起業当時より想定しておりませんでした。販売台数が増えるのではなく、販売するプレイヤーが入れ替わっていく市場であると思っております。
我々のようなホワイトボックスパソコンを販売する専業メーカーを見ますと、2004年の上場時において、欧米ではマーケットの40%近くのシェアを占めているのに対し、日本では2〜3%でした。専業メーカーが効率的な経営を行い、高コスト体質な大手総合家電メーカーと戦っていけば、今後日本においても、シェアを30〜40%まで拡大し、専業メーカーが高いシェアを持つ欧米型に推移してくると考えております。実際に販売当初1〜2%だったホワイトボックスパソコンのシェアが、今では10%ぐらいまで拡大しております。そのうちの50%程度は我々MCJが占めておりますので、専業メーカーの中で圧倒的なシェアを保ちながら、PCマーケット全体におけるシェアも高めていけると考えております。
今後シェアを高めていくための課題といたしましては、ノートパソコン市場への参入があげられます。今後マーケットの65%以上はノートパソコンが占めると言われております。我々はデスクトップPCを中心に事業展開を行ってまいりましたので、ノートパソコンで強い製造ノウハウを持っておりませんでした。これまで比較的大きなサイズのノートパソコンを生産しておりましたが、ユニットコムとの統合により事業規模を拡大したことで、小型でハイバリューな製品等、豊富なラインアップで、市場に参入できる体制が整いました。
また法人開拓につきましても、現在DELLが高いシェアを保持しておりますが、当社としてはまだまだ未開拓なマーケットであり、その余地も大きいと考えております。たとえば、アセットタグの設定を行って出荷するなど、国内BTOメーカーの優位性を活かし、細かなサービスや対応の提供により、法人層も取り込んでいきたいと考えております。
●中長期的な展望についてお聞かせ下さい。
将来的には、ハードウェアメーカーであるという事を軸として、ハードウェアからソフトウェア、ソリューションまで含めた総合的なITメーカー、お客様にワンストップでサービスを提供できる企業を目指していきたいと考えております。
そのためには各事業の合理化、効率化を図っていかなければならないと考えております。先日発表がありましたとおり、我々グループは現在20社(5月23日現在:連結子会社数18社、持分法適用会社1社)で構成されております。多数の企業が含まれておりますので、事業再編等によりグループ全体として経営の合理化を図ってまいります。現在、iiyamaとマウスコンピューターの合併、またシネックスとフリークとの合併を進めております。(後者については5月1日付で完了)海外進出という面では、欧州での事業展開を考えております。現在、iiyamaが欧州で100億円程度の規模でディスプレイモニターの販売を行っており、ヨーロッパでは高いブランド力を有しております。iiyamaが持つ販売チャネルをPCやその他の製品販売に活かし、海外事業を拡大していきたいと考えております。
●最後に、株主・投資家の皆様へメッセージをお願いいたします。
MCJというと、M&Aによって事業規模を拡大しているというイメージが先行しがちですが、基盤となる事業を着実に成長させている点にもご注目いただきたいと思っております。既存の事業会社同士のシナジーを追求することで、特に利益面において大きく成長を遂げております。株価につきましては業績と連動しない動きが続いており、非常にもどかしく感じておりますが、さらなるシナジーの追求と効率的経営を心掛け、堅実に実績を出していける筋肉質なグループ作りに向けて邁進してまいります。今後も皆様の期待に応え、更なる成長と企業価値向上を実現していきたいと思っておりますので、何卒宜しくお願いいたします。