●御社の沿革についてお聞かせ下さい。
起業の動機といたしましては、30歳を過ぎた頃から、「社会貢献」を意識し始めたことにあります。私自身、様々な業界に携わって参りましたが、折しも、百貨店の役員の方から、食品は景気が悪くなっても売上が落ちないと聞き、食品食材分野における起業を思い立ちました。
そして平成9年頃から市場調査を開始いたしましたが、BtoC向けの通販サイトに関しては、顧客単価が低く、宅配料金が現在より高かったため、普及に時間がかかると判断いたしました。そこで、BtoBの分野であれば、競合他社がなく、事業展開がしやすいと考え、平成10年2月に株式会社インフォマートを設立いたしました。
設立当初は資金不足であったため、資料請求の案内をFAXで行ったのですが、意外にも多くの返信をいただきました。これはインターネットに注目が集まりはじめていた世間の風潮と、単価が小さい食品を卸ベースで扱うことへの潜在的なニーズ、そして会社設立時期のタイミングの良さが背景にあったのだと感じております。
実際に、平成10年から12年にかけて、多くのベンチャーキャピタル(以下、VC)から投資のお話があり、平成12年に事業展開のために増資を行った際には、アメリカのVCにも出資していただきました。事業自体は問題なく成長しましたが、投資していただいた以上に大きくしなければならないと、人員を増加し、業務を拡大させて参りました。
そして現在、株式会社インフォマートは、BtoBに特化したサービスを展開する、資本金9億9,997万円、従業員約160名の企業にまで成長いたしました。これは、主たる業務をフード業界企業間電子商取引プラットフォーム「フーズインフォマート(FOODS Info Mart、以下FIM)」に絞って運営をしてきた結果であると考えています。
●EMP事業の「ASP商談システム」についてお聞かせください。
「ASP商談システム」を通して、商談に関する一連の業務をシステム上で行うことができるようになります。食材仕入を行う買い手企業と食材販売を行う売り手企業が参加して、複数の買い手企業と売り手企業とのマッチングから商談・受発注・決済までをワンストップで行い、売り手企業が自社の販売システムとして「既存顧客」との間で活用できる仕組みを構築。お客様には「取引先」、「業界」、「社内」間で使えるグループウェアとしてご利用いただいております。
加えて、「ASP商談システム」を通じて出会った新規の企業との取引においては、買い手企業は口座を集約したい、売り手企業は代金回収の保証をして欲しい等というニーズから誕生した、買い手企業、売り手企業の売買決済を代行する「決済代行システム」を提供しており、業務の利便性と安心を得たいというユーザーのサービス利用も増えております。
またEMP事業では「食材甲子園」と題して、産品・地域食材を取り扱うインターネット上の企業間市場で、 売り手と買い手が地域の食材を販売・仕入できる仕組みを提供しております。
●次に、ASP事業についてお聞かせください。
まず「ASP受発注システム」とは、フード業界における、企業間の日々の受発注業務・ 伝票処理等を、インターネット上で行うASPモデルの仕組みです。社内間や取引先各社との受発注業務を、共通の標準化されたシステムで稼働するため、大幅に効率化・コスト削減を実現できます。
また「ASP規格書システム」は、商品規格書をデータベース化し、取引先とデータ交換できる仕組みです。「新しい商品の取引を開始する際には、商品に関する規格書をもらうようにしているが、取引先からの提出が遅れたり、紙での取得であるため、管理も大変である。」という買い手の需要により開発いたしましたが、これにより買い手企業における規格書管理がデータ化し、取得における業務の効率化が図れるようになり、社内・お客様からの問い合わせにも迅速に対応できるようになりました。また、取引先である売り手企業も規格書のフォーマットに統一化が図れるようになり、速やかに提出できる・社内の情報共有化が進む等、導入による大きなメリットを享受することも可能となりました。
現在、食に関する様々な不祥事が起こっているため、食の安心・安全に対するニーズが強くなっております。特に、外食チェーンやスーパーという消費者に近い業種の方々は、商品が安全であるかの保証を必要とされています。