4.1 キャッシュフロー計算書とは
キャッシュフロー計算書(CF計算書)は、キャッシュの流れから事業の価値をとらえようとする、最近特に重要視されている財務諸表です。キャッシュフローというのは、「一定期間内のキャッシュの流入(キャッシュイン)と流出(キャッシュアウト)」を示しています。また、キャッシュとは「現金および現金同等物」のことで、現金、流動性預金、短期の定期性預金や短期保有の有価証券を指します。これらのキャッシュがどのように増減したのか、キャッシュフロー計算書から読み取ることができます。
決算期の始まりである期首の現金および現金同等物残高
↓
期中の増減
↓
期末の現金および現金同等物の残高
4.2 キャッシュと利益の違い
「キャッシュ」と「利益」は違うものです。
■ 利益
帳簿上の「儲け」
■ キャッシュ
実際に企業へ入ってきた「現金」
A. 「利益」は現金化されるまで安心できない!
通常、企業は現金での取引は行いません。売上手形や売掛金などで売上を計上するので、実際にキャッシュが入るのは、売上手形や売掛金の回収後になります。帳簿上は「利益」でも、売掛金の回収が遅れたり、回収前に取引先が倒産したら、「利益」は現金として企業に入ってきません。
また、売掛金などの回収に時間がかかり、費用の支払いなどでキャッシュがなくなると、黒字なのに倒産してしまうことがあります。いわゆる「勘定合って銭足らず」という状態です。
B. キャッシュがあれば、存続できる!
反対に、収益性が多少低く、たとえ赤字だとしても、キャッシュに余裕があれば事業を維持できます。つまり赤字が続いても、資金繰りがつけば企業は存続できるのです。結
局企業は、どれだけのキャッシュが手元に残っているのかが大切なのです。
4.3 営業キャッシュフローとは
営業キャッシュフローは、企業が本業によってどれだけのキャッシュを得たかを表しています。多ければ多いほど儲けている企業といえます。逆に、営業キャッシュフローが減少傾向だったり、マイナスである企業は成長に陰りが出ているといえます。
4.4 投資キャッシュフローとは
投資キャッシュフローは、主に固定資産の取得や売却によるキャッシュの流れを表しています。工場建設などの投資を行えばキャッシュを使うことになるので、投資キャッシュフローはマイナスになります。逆にプラスの場合は、工場などを売却していることになり、もし営業キャッシュフローがマイナスで、投資キャッシュフローがプラスであれば、本業で利益があがらずリストラを進めている、苦しい状態である可能性があります。
基本的には投資が必要な企業、または成長のために投資をする企業は、投資キャッシュフローがマイナスになりますので、プラスとマイナスの持つ意味をしっかりと理解しておく必要があります。
4.5 財務キャッシュフローとは
財務キャッシュフローは、資金の調達と返済によるキャッシュの流れを表しています。新たにお金を借り入れればキャッシュが増えるのでプラス、返済すればキャッシュが出て行くのでマイナスになります。また、新たに株式を発行して資金を調達する場合もキャッシュが増加するのでプラスになり、逆に企業が自社株買いをすればマイナスになります。
4.6 フリーキャッシュフローとは
フリーキャッシュフローは、会社が自由に使えるキャッシュのことで、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足し合わせることで求めることができます。つまり、本業での稼ぎから事業に必要な投資を差し引いて、残ったキャッシュと考えることができます。フリーキャッシュフローは自由に使うことができるキャッシュであり、多ければ多いほど経営状況が良好だといえます。これがマイナスになっているような場合は、資金を借り入れに頼ることになってしまったり、工場などの資産を売却する必要が出てしまいます。
順調に成長している企業であれば、フリーキャッシュフローは年々増加します。反対にマイナスの状態が続くと、経営が非常に厳しい状態であるといえます。数年分のフリーキャッシュフローの増減を確認することが重要です。
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