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株の教科書

3. IPO戦略

3.1 上場後のIPO銘柄の業績


上場後、調達した資金をうまく利用し、成長が加速する企業もあれば、上場して資金を調達したら、業績下方修正を連発するような企業もあります。ここでは、上場した後伸びる企業と、そうでない企業を見分ける方法を解説します。

A. 売上高からの視点

売上高が順調に伸びていないのにIPOを行う企業は、調達資金を借入金の返済などに充て、成長するために使わない可能性もあります。売上高が伸びていない企業への投資は、十分に検討したほうが良いでしょう。

B. 利益からの視点

順調に伸びている企業が有望です。赤字企業はリスクがあり、要注意だといえます。ただし、赤字は先行投資であるということが明確で、黒字化する目途がたっている場合は別です。

C. 大株主からの視点

・大企業が大株主の場合

大株主である親会社の業績に、その会社の業績が左右されることが多いので、親会社の業種や業績の分析も必要です。

・創業者が大株主の場合

創業者の能力に左右されることが多いので、創業者がどのような人物なのかを理解することが重要です。「創業者=経営者」の場合は、経営理念や社長の挨拶などを見て、投資に値するかを判断しましょう。

・VC(ベンチャーキャピタル)が大株主の場合(異様に多い場合)

初値で投資をするのは検討したほうが良いでしょう。VCの売りが一巡したら、改めて投資を考えても良いと思います。

D. 業種からの視点

・成長業種の場合

自然に業績が伸びていくので、その中で勝ち残っていけるビジネスモデルを有していたり、経営者の資質が十分ならば、期待して良いでしょう。

・衰退業種の場合

自然には業績が伸びていかないので、同業他社と比べた強烈な優位性が必要になります。

E. ビジネスモデルからの視点

・高技術で勝負している企業

地味ですが、安定成長が期待できます。この場合のリスクは、その技術が今後通用するのかという点です。

・経営者の資質で勝負している企業

急成長が期待できます。この場合に重要なのは、経営者の能力と他社との差別化です。社長インタビューを聞いて、投資判断をすることが有効になります。


3.2 上場後の投資戦略

IPO銘柄を公募価格で手に入れられた場合、「初値で売る」か「引き続き保有する」かを選択することになります。それぞれのメリット、デメリットを考えてみましょう。

A. 初値で売る

初値で売ればほぼ確実に利益が出ますので、初値の段階で売却する戦略は効率的でしょう。IPO銘柄は値動きが激しいので、初値がついた後も保有していると、初心者投資家は値動きに翻弄されるケースが多くあります。

B. 引き続き保有する

自分の信念があるのなら、保有するという選択肢を選んでも良いでしょう。自分でファンダメンタルズを分析し、「まだまだこんな株価では満足しない」という方もいらっしゃると思います。

抽選で落選した場合、初値をつけた直後にその銘柄を買うのは、自信がある場合以外は避けておいたほうが無難です。IPO銘柄が公募割れ、または+30%以下の騰落率にとどまった場合は有効かもしれません。ファンダメンタルズを見て、明らかに割安ならば参戦しても良いでしょう。上場から3〜6ヶ月程度経った後は、通常通りの投資を検討して良いかと思われます。

3.3 上場直後の値動きの特徴


上場直後のIPO銘柄に投資するには、深い読みが必要になります。1ヶ月で資産を数倍にすることが可能かもしれませんが、株価が半分以下になる場合も少なくないからです。ここでは主に自信のある上級者向けに、値動きに影響する要素を見ていきましょう。

A. VCの保有比率

比率が高いほど、上場後の株価は下がる確率が高くなります。多くの場合、VCは上場後保有株を売却し、売却益を得ることが目的なので、すぐに換金する傾向があります。そのため、VCの保有比率が高いと、売り圧力が強くなってしまいます。

B. ロックアップの有無

VCの持ち株が多くても、ロックアップがかけられているならば、売り圧力の懸念は減ります。ロックアップは、公開直後の株価の下落を防止することを目的にVCなどに適用されるもので、一定期間は市場での売却を行わないという契約のことです。期間は6ヶ月間と設定する場合が多く、各企業ごとに異なるので、目論見書などで確認するようにして下さい。

C. ストックオプションの有無

ストックオプションの発行が多いと、株価が下がる確率が高くなります。ストックオプションは主に経営幹部に割り当てられていて、上場後換金売りを出してきます。流動性向上のため、上場直後に売りを出してくることもあります。

D. 発行済み株式数に占める浮動株の割合

浮動株の比率が高ければ、下落する確率が高くなっています。市場に出回っている株式が多いと売り圧力が強まるので、浮動株が多すぎる銘柄はIPOにおいては要注意です。

E. 銘柄の業種は華やかさ

派手な業種は注目が集まる可能性が高いです。例えば、オンラインゲームや無線LANの銘柄などが人気化したケースがあります。

F. 直近IPO株の値動き

IPO株は、直近IPO株の値動きと連動する傾向があります。ですから、他のIPO銘柄の値動きにも注意して、投資をする必要があります。

G. 主幹事証券の強さ

例えば、最大手証券が主幹事だった場合、高くなる場合が多くあります。顧客やIPO企業に体面を保つためなのか、株価は安定して上昇する傾向にあります。

3.4 IPOに当選する戦略


IPO銘柄を公募価格で買うことが出来れば、ほぼノーリスクで利益を上げることが可能です。どうすれば効率的に当選することができるのか研究してみました。まずは、以下の3つを検討してください。

A. 多くの証券口座

IPOに力を入れている証券会社の口座を全て開設しましょう。是非、カブクンの証券会社比較から資料請求をして、口座を開いてみてください。

B. インターネットバンキング

大手銀行や新生銀行やイー・バンク銀行、ジャパンネット銀行など、振込み手数料が安い、もしくは無料でできる口座を作りましょう。特に、新生銀行は月に5回まで振り込み手数料が無料になっています。

C. 50万円〜300万円の資金

最低50万円、出来れば300万円ほど用意しましょう。これは、IPOのブックビルディングに参加するための資金になります。ある程度の種類の銘柄に申し込むには、最低50万円が必要になります。また、一番高い銘柄でも300万円を超えることは滅多にありません。

これら3つの戦略を効率的に利用し、IPOのブックビルディングに積極的に参加します。




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